2016 リオ・デ・ジャネイロ パラリンピック 
パラサイクリング・2人乗り自転車競技タンデム女子日本代表
鹿沼 由理恵選手・田中 まい選手
2016 リオ・デ・ジャネイロ パラリンピック 
パラサイクリング・2人乗り自転車競技タンデム女子日本代表
鹿沼 由理恵選手・田中 まい選手

■ 鹿沼 由理恵 選手 [かぬま ゆりえ]

東京都町田市出身、35歳。楽天ソシオビジネス所属。2012年より自転車競技を開始し、2014年に開催された世界選手権・ロードタイムトライアルでは見事優勝を勝ち取った。生まれながらの視覚障害がありながらも、2016年のリオ・デ・ジャネイロ パラリンピックに出場、日の丸と期待を背負う。

■ 田中 まい 選手 [たなか まい]

千葉県千葉市出身、26歳。日本競輪選手会所属。元競輪選手である田中進氏を父に持つ、まさに競輪界のサラブレッド。千葉経済大学附属高等学校から自転車競技をスタート。2014年の初優勝を皮切りに、現在までに6度の優勝。2013年から、鹿沼由理恵選手のパイロットを務める。

実際にタンデムの練習をした千葉競輪場には親しみを感じます

2016年、リオ・デ・ジャネイロパラリンピックの自転車競技で銀メダルを獲得した、パラサイクリング・2人乗り自転車競技タンデム女子日本代表である鹿沼選手と田中選手。タンデムは、前に乗ってハンドル操作を担うパイロット(田中選手)と、後ろに乗って機関車で薪をくべる人のように全力で漕ぎ続けるストーカー(鹿沼選手)の息が合って、初めて自転車が前に進むという、「絆」が試される競技でもあります。そんな田中選手と鹿沼選手ですが、タンデムの練習に何度も千葉競輪場を利用されているんだとか。そんなお二人が、実際に練習場として活用した千葉競輪場の印象や、練習メニュー、そして千葉競輪場の活用方法などをリオ・デ・ジャネイロパラリンピックに出発する前の壮行会でうかがいました。

千葉競輪場のバンクは軽くて走りやすい

田中:千葉県出身なので、いつもお世話になっている地元の多くの人のご声援を頂けて嬉しく思います。温かい言葉をたくさん頂いたので、それを力に変えて、パラリンピックに出るからにもしっかりメダルを取って頑張りたいです。

鹿沼:田中選手の地元でこのような大々的な壮行会を開いていただいたこと、また、千葉県千葉市は2020年のパラリンピックに向けていろんな競技が行われている地でもあるので、そこでタンデムという自転車競技を知っていただける機会をいただけたことに、とても感謝しています。千葉競輪場で練習をさせていただいたこともあるので、競輪から競技という意味では、競輪場を走ったことで非常に千葉には親しみを感じます。

鹿沼:千葉競輪場は1周500mのバンクで、競技用のバンクの2倍なので、完歩とか気にせずに走れるのが良いです。とっても走りやすいですね。今年は2月に実際に千葉競輪場で練習をさせていただきました。

田中:千葉競輪場は500mバンクの中でも、バンクが軽くて走りやすい印象です。高校の時からずっと走らせていただいてるバンクで、私が最初に走ったバンクが千葉競輪場なんです。それからずっと練習でも走らせていただいています。また、自分の競輪選手としてのホームバンクは千葉競輪場なので、千葉競輪場には非常に思い入れもあるので、これからも走っていきたいです。

お二方にとって、千葉競輪場は非常に思い入れのある場所であることがインタビューの中からうかがえました。田中選手は、ガールズケイリンの選手として、千葉競輪場で大活躍されている選手でもあります。千葉競輪場を利用して、鹿沼選手と一緒にタンデムの練習をするメリットや、実際の練習メニューはどのようなものなのでしょうか。

公道を走る場所が限られているタンデムで思い切り走れる千葉競輪場

田中:千葉競輪場で練習をした時には、ロードに乗ってタイムトライアルを意識した自転車のセッティングなどして、長い距離を息を合わせながらトレーニングしていました。個人では地元の選手と一緒に、競輪の練習をしたり、一人の時は足の強化のトレーニングなんかをしていました。

鹿沼:2月は長距離を走りながら、その中に定期的にダッシュを組み込んだトレーニングを行っていました。

田中:千葉競輪場は、長距離の500mバンクということもあって、持久力を高めるのにとても良い練習ができます。世界でのバンクは250mという短いバンクなので、トラックを意識するというよりは、やはりタイムトライアルを意識した練習ができるのが魅力的です。また、タンデムで公道を走れる場所が限られているので、思いっきり練習で走ることができる千葉競輪場は整った練習環境にありました。

田中:タンデムを始めたての時は、『息を合わせなきゃ』って思って、相手のペダリングを感じ取ろうとしていたのですが、気を遣いながら走るよりも、相手がペダルを踏んだ感覚がタンデムでは伝わってくるので、その分踏み返そうと思った方がスピードが出ますね。お互いに仲間でありながら、勝負をしている感覚かもしれません。お互いが全力を出し切る、というか。アドバイスしてくれる方がいない中、自分たちで手探り状態でやっているので、お互いにいろんなやりとりをしながら全力で走っています。

鹿沼:私がタンデムでは後ろに乗っているので、私が後ろで踏み込んで、そしてタンデムを押し込んでいけば1秒でも早くできるという意味で、ペダルを回すというよりは、車体を前へ押し込むような意識で走っています。

2人乗り自転車であるタンデムは、公道を実際に走ることのできる場所が限られているそうで、思い切り練習できる環境が整った千葉競輪場では非常に濃厚なトレーニングが行えるとのことでした。また、500mバンクという長距離のバンクが特徴の千葉競輪場では、周りを気にせず風を感じながら練習できるのが、とても気持ちが良いと仰っていました。

親子の絆を感じるタンデム体験を千葉競輪場で

田中:千葉競輪場は『競輪』の場所というイメージがあると思いますが、競輪以外の活用法で私が思いついたのは、タンデムを使って、何かイベントができたら楽しいんじゃないかなって思いました。例えば、一緒にタンデムに乗ってみようとか。

鹿沼:確かに。子どもが後ろに乗って、お母さんが前に乗って、親子で一緒にペダルを漕いでタンデムで千葉競輪場のバンクを走るのとかとっても楽しそうでいいですよね。親子の絆を感じて、一緒に走るっていうのも、タンデムにしかない魅力を活かしてできることだと思います。

田中:本番前はだいたいテンパってしまうので、どうやってそれを落ち着かせて冷静にレースに臨めるかが大切になってくるなと思います。応援してくださる皆さんのため、メダルを目指して頑張るので、自分たちの全力を見て欲しいです。

鹿沼:視覚障害の競技は他にも何種目かあるのですが、タンデムはふたりでひとつの自転車に乗って走る競技なので、ふたりで走る競技の良さというか、ひとりではできないタンデムの良さを皆さんに知っていただきたいです。 そしてスタートからゴールまで全力で走りきることで、結果につながると思いますので、まずは自分の全力を出し切ることを目標に頑張りたいと思います。

鹿沼選手と田中選手が提案してくださった、タンデム体験イベント。一般の方が実際にタンデムに乗れる機会があまりない中、千葉競輪場でタンデムに実際に乗って、「絆」を深める体験ができるイベントができたら、とても素敵ですね。そして、今まで二人三脚で頑張ってこられて、2016リオ・デ・ジャネイロ パラリンピックで銀メダルを獲得したお二人が、2020年に行われる東京パラリンピックへ向けて走り出すことに期待が高まりますね。

How do you use Chiba Keirin? 千葉競輪場をどうやって使いましたか?