青空の下で自由にトレーニングできたことが、優勝につながった 大相撲優勝力士 琴奨菊 和弘さん 青空の下で自由にトレーニングできたことが、優勝につながった 大相撲優勝力士 琴奨菊 和弘さん

■ 琴奨菊 和弘さん [ことしょうぎく・かずひろ]

1984年生まれ。福岡県柳川市出身。明徳義塾中学校時代に全国相撲選手権で優勝。明徳義塾高校卒業後、佐渡ケ嶽部屋に入門。2002年に初土俵を踏む。2011年、大関に昇進。2016年初場所に初優勝を果たす。

青空の下で自由にトレーニングできたことが、優勝につながった

2016年の初場所での初優勝が記憶に新しい琴奨菊関。その際「優勝の裏には体幹トレーニングの強化があった」と報道されたのを覚えている方も多いことでしょう。 さて、琴奨菊関がそのトレーニングを千葉競輪場で行っていたことはご存知でしたか? 相撲と競輪、一見まったく違うスポーツに見えますが、共通点はあるのでしょうか。 琴奨菊関に、快進撃を支えた場としての千葉競輪場の印象をうかがいました。

場所前にはここで気持ちを引き締める

「自分のトレーナーをしてくれている塩田(宗廣)さんが、競輪選手にサプリやマッサージオイルなどを提供しているんです。 また、佐渡ケ嶽部屋から比較的近いということもあって、千葉競輪場に足を運ぶようになりました。 それがご縁で、ここでのトレーニングが続いています。最初に『好きなように使っていいよ』と言われたことがすごく印象に残っていますね。 相撲と競輪はまったく違う競技ですが、てっぺんを目指しているという点では一緒なので、高い意識を持っている人たちとトレーニングできたことはすごく嬉しいです。 場所前にここに来て、そういう人たちと触れ合って、気持ちを引き締めるのが恒例になっているんです。 千葉競輪場を提供してくださっているみなさんには本当に感謝しています。

千葉競輪場でのトレーニングは、すごく気持ちいいですね。土俵は結構狭いんですよ。 そのせいか、相撲だけをやっていてドツボにはまってしまうと、そこから立ち直るのにすごく時間がかかると思うんです。 だから、視野を広げて、色んなところから色んな学びを得る。 そうするとそれが必ずどこかで相撲と交わると思うんです。 それが勝ち星や優勝につながると考えています。自分が優勝できたのも、視野が広がったからですね」

場所前にはここで気持ちを引き締める 場所前にはここで気持ちを引き締める

楽しく自由にトレーニングをしたい

「あと、トレーニングを自由に楽しくやりたいと思っているので、ここではみんながそうできるように協力してくれるのが本当に嬉しいです。 トレーニングは本当にキツイから、楽しいことを考えないと無理なんですよ(笑)。 相撲の稽古というと、シーンとしたところでぶつかり合う厳粛なものというイメージが強いと思います。でも、自分も普通の32歳だから、楽しくやりたいと思うこともある。 トレーナーさんが『格闘系のアスリートは貪欲な奴が強い』と言っていました。自分の欲を一個一個潰していく人が強いそうです。 だから欲を使え、好きなことをしなさいと。食事でも、好きなものを食べなさいと言われています。 もちろん、食べ過ぎには気をつけないといけないですが、そう言われてなるべく楽しくやっていきたいなと考えています。

トレーニング内容は色々あるのですが、トレーナーさんの発案で『15日間戦える身体作り』というテーマでやっています。 しんどいことへの耐性を高めるというか、長い時間の取り組みになっても耐えられるような持久力をつける。 あとは自分自身との戦いというか、勝つための気持ちの持っていき方をつくるためですね」

楽しく自由にトレーニングをしたい 楽しく自由にトレーニングをしたい

競輪選手には勝てないです

「競輪と触れ合うようになって、競輪選手は本当にすごいと思います。勝てないですよ(笑)。 全く違う競技なので、最初は驚きばかりでした。まず持久力がハンパないな、と。それでいて瞬発系の力も出さないといけない。 あと、他の選手と競り合ってるじゃないですか。それを目の当たりにしたら、『すげえな』って感想しか出なかったです(笑)。 競輪には心理的な駆け引きといった勝負師としての側面もある。そういうところでのもがき方や生き様は、力士と共通するところがあると思います。

千葉競輪場は地元ですし、僕が明るくしていきたいと思う場所です。みんな志高くやっていますので。 競輪以外にも、自分がやっているようにトレーニングの場所としてとか、色々な活動ができると思うんですよ。 ここが発展できるようにやっていきたいし、自分ができることをしたいです。 ここのみなさんにはすごくお世話になっているので、そうすることによって恩返しになるといいなと思っています」

琴奨菊関のいう通り、そのトレーニングは自転車、タイヤ押しから器具を使ったトレーニングなど多岐にわたり、「地獄のトレーニング」と評される理由がわかります。 大きな体で必死にくらいついて行く様子を見て、琴奨菊関を優勝に導いた理由の一端に触れることができました。 そんな厳しいトレーニングをこなしながらも、琴奨菊関が「楽しまないと」と度々口にしていたのが印象的でした。 ストイックなイメージが強い相撲のトレーニングのイメージを変えようと模索するその姿は、角界を代表する力士そのもの。 琴奨菊関の活躍によって、トレーニングの場としての側面を持つ千葉競輪場はますます注目されていくことでしょう。

How do you use Chiba Keirin? 千葉競輪場をどうやって使いましたか?